この無辺の砂漠を同じく彷徨うあなたへ『手紙』

 崇期『手紙
 歩く詩人が手紙を拾った場所は……
 短編を書いてボトルメールを交換しませんか? に参加のために書き下ろしました。





「拝啓――。私は今ひとつあなたの書いたものを読み切れている自信は無いのです。しかし、私はボトルに手紙を詰め、一体誰がこれを読むのだと自らを冷笑しながらも、その手を止めることができぬ人間です。私の手紙が誰かに読まれると、私はそれを僅かでも信じているからこんなことをするのでしょうか。そうではないと思う一方で、きっとそうなのだと思う自分がいます。この砂漠にあっても歩き続けるのは、殴られ、打ちのめされてもこの世界から立ち去ることができないのは、実のところその希望が最後の最後で輝くからかもしれません。あなたの共作、勇気が出ました。真似しようかとも思いましたが、同じボトルに入れるのは僭越ですので、私の手紙は脇にでも置いておこうかと思います。敬具」

 崇期『手紙